2007年10月6日(土)くさっぱらで秋晴れの空の下

ブヤでごわす。

蒼天抜けるが如くはるかに見ゆる山並みは空を切り取る稜線明らかにして、深い緑の梢を差し通すきらめく秋の陽光の下、われ公園に立てり。
久しぶりの秋晴れ、いや、今年初めての秋晴れといえよう。10月6日にしてようやく秋を迎えしか、まさに樹々は色付き始めんとす吾らがくさっぱら公園 は、その名にふさわしくヒザタケの草に覆われ柔らかに陽光を照り返してい た。
「きょうはおそうじ。ののと、ゆうこさんと。まだこないなあ。」
早くも役目を終えた葉が、落ちて色付き、周りの歩道を覆っている。上(かみ)の園門から、あたりの地面に鏤めたような黄色い葉は、ニレの木の落ち葉 であろう。道具小屋、もとい、あづまやを覗いてみれば、きちんと竹箒が並び 揃っている。よしよし、と一本を手に取り、少し惜しい気がするが落ち葉を掃き始める。秋らしく黄色く彩られていた通路が、いつもの古びたレンガの道に 戻って行くが、整いはするものの味を消してしまう、ヤア、コレデイイノダロウカ?。
カリンの実はもうすこしで熟すなぁ。アベリアはまだ秋の花時になったことを知らないらしい。おお、枝垂桜は元気だ。来年の桜は素晴らしいことだろう。 園名石の前の草は落ち着いて、仲良く冬の準備に入っている。オニゲシの株も咲いては手折られる不運にもめげず、来春に向けてこんもりと力を蓄えているようだ。
「は~い、ブヤさ~ん」優子さん登場。ののは少し前に現れて、ニコッと軽く会釈をするなり作業に入っていた。
自転車置き場まで落ち葉掃きをしてから、ののとゴミ箱かたづけをする。すでに公園を一回りしてモク拾い(違うか)を済ませたののの手のゴミも少なく、 ゴミ箱もさほどではなく、分別も概ね良し。
「おおたくのごみのぶんべつがかわったねえ」「ごみばこのひょうじもかえるかなあ」「そのままでいいんじゃない?」 ゴミ箱のまわりに播いたオジギソウがよく育って、ゴミ箱を傾けるたびに葉を閉じてカワイイ。

掃除は3人揃うとあっという間に終わってしまう。ゴミの溜め置き場にむき出しのブラウン管が違法投棄されていた以外は問題なく、後片付けをしておしま い。3人でしばし世間話をするうちにも何組かの来園者が気持ち良さそうに去来して、秋のすがすがしい公園を楽しんでいった。

次のワークデイにはタネを播こう。草のタネも花のタネも話のタネも。
通路の草取りやら繁った枝の剪定やらあれこれあるが、また天気に恵まれれば 一献、といきたいところですな。
まつりまで待てない、とは言わないが、秋のくさっぱらの風情をただ見過ごしてしまうには惜しい。
皆々秋の一刻一期一会一場に集わん。
(いや、何度でも。)
では。




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えー、今年初めてのくさっぱら日記が10月、というのもなんなんですが、くさっぱら公園はちゃんと稼働しております。
今回はくさっぱらのメーリングリストから、ブヤさんの掃除日記を転載させてもらいました。
写真は野々村がおなじ日に撮影したカリン(小)、カリン(大) クルミ。

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